坪井香譲の文武随想録

時に武術や身体の実践技法に触れ、時に文学や瞑想の思想に触れる。身体の運動や形や力と、詩の微妙な呼吸を対応させる。言葉と想像力と宇宙と体の絶妙な呼応を文と武で追求。本名、繁幸。<たま・スペース>マスター

2012-01-01から1年間の記事一覧

「合気は常識よ」― 植芝翁の一言から ・・・〈やわら〉を入れる―特別篇

しばらく連載を休んでしまいました。 実は、九月末から十月半頃まで、ドイツ、フランスに講習に行ったことと、その前後、ある出版社から二百数十枚のハードカバーの本の出版を持ちかけられ、引き受けてそれに取りかかったことで、余裕がなくなったことをお断…

〈やわら〉を入れる ― 共感の力へ《13》

「天の浮橋に立って眺めれば、みんなわしの孫の孫」 合気道の創始者の植芝盛平翁が、武術の「浮身」に通じる立ち方、構え方、運足法を古事記に出てくる「天の浮橋」という言葉を用いて表現した。 もう、五十年にもなるが、私が二十歳台のときに、強い弱いの…

〈やわら〉を入れる ー 共感の力へ《12》

人が人となった原点、直立二足歩行の姿勢の裡に、〈翼〉をもって飛翔する可能性を含んでいた―。 直立した人は、半ば宙に浮いている 前号で触れたように、直立の姿勢のよって、這う姿勢では、自己と大地との間で〈懐〉としてなりたっていた空間が、前方へと果…

やわらを入れる 〈号外〉・ビデオ編

「翼」号外3 〈ビデオ〉―「翼」で活かす武道の技と足捌き―その一例 「翼」をもつこと、「翼」を活かすこと、それはこれから少しずつ解いてゆきたい。 そのごく一端として、わたしがずーっと続けてきた〈柔術や剣術、合気道〉の中で、「翼」をもつことで可能…

やわらを入れる 〈号外〉

「翼」号外1 「翼」について、あるアンケートに書く機会があったので、それを載せます。 「直立二足歩行」を人間の原点とし、身体、意識、言語の初源を探ってきた。立ち上がるとは、実は半ば〈翼〉を有して翔ぶことだと最近気付いた(3.11の衝撃もあって…

〈やわら〉を入れる ー 共感の力へ《11》

直立した人は〈翼〉をもつ 人間が人間となった、その原点の直立二足歩行の体勢が、這う物達の体勢からどのような過程を通って変容していったのか、何故、立つ姿勢を獲得したのか、必ずしも説は定まっていない。 けれど、這う状態と比べると、立つことはとて…

〈やわら〉を入れるー共感の力へ《10》

直立二足歩行という〈根源〉へ 「いま、私たちが当面しなければならない課題は、人類が〈地球〉上へ出現した当初までさかのぼらなければ目処がつかないほどきわめて根源的なもの(もの事→坪井註)を、皮相的なものを通して窺い知るということである。」……こ…

〈やわら〉を入れるー共感の力へ《9》

これまでの連載を少し顧って 私が何年も「文武」に取り組んできて、遂に行きついた、ある非常に意味のあると思われる発見を記してゆきたい。この連載を始めた当初は思いもつかなかったある〈発見〉……。 その内容にもかかわってくるため、元々の連載「〈やわ…

鼎談の参加者について

参考までに、ここで谷川さん、覚さん、坪井、三人の談話者の関係を述べるので、もし興味があったら読んでください。 もう、三十年近く前、精確には1984年、歌手で作曲家の木村弓さんが、彼女が師事している瞑想と健康法の原田という先生に勧められたと言って…

続「からだとことばの想像力〜共感の時代へ」

前回の私のレクチャー「掌と心と言葉〜ヘレン・ケラーの目覚めから」に続いて、谷川俊太郎(詩人)、覚和歌子(詩人、作詞家)、坪井香譲(身体技法)による鼎談「ことばと生命の“今”を問う〜懐かしさの源流へ」を載せる。 私はイベント全体の企画に早々と「…

承前

講演・続「掌と心と言葉 ー ヘレン・ケラーの目覚めから」 坪井香譲「掌と心と言葉〜ヘレン・ケラーの目覚めから」-2 坪井香譲「掌と心と言葉〜ヘレン・ケラーの目覚めから」-3 講演後記 ヘレン・ケラーについて、もう少し。 コミュニケーションの自由を喪失…

再開の前に…

昨2011年8月末以来、ブログ文武随想録を休んでいました。 この間、9月末から10月中旬までフランス南仏の村とパリで講習を行いました。 10月末には東京港区のホテルで、私の卒業した早大心理学の同窓会があり、頼まれて、簡単な講習を2時間半くらい…